2009年 09月 05日
農産物一次加工の必要性と猪突猛進やまんくじら
その一方で、白菜は豊作気味で価格は下落気味…
農業は天候に左右される面が高く、農作物が不作になると
価格は高くなるものの、収量が少ないから、実際にはそんなに儲からない。
豊作になってしまうと、出荷するだけもったいないから、畑で廃棄処分。
じゃ、加工に回せばいいじゃないの…
ところが生産地に近いところで、一次加工して、冷凍や保存処理をしないと
コスト的に合わなかったり、食品加工メーカーが買ってくれなかったり…
白菜が豊作気味であれば、一次加工でカットして、塩漬けができれば
浅漬けや酢漬けの原料として最終加工メーカーで活用できるはず。
白菜の酢漬けなんて、カレーライスの薬味にもってこいかもしれません。
今週、九州の生産や加工をしている方が関西に来られ、
情報交換や打合せをしていましたが、そこでも一次処理加工が話題に…
大根漬けを作る場合に大量に出る大根の葉っぱや梅酒を漬けたあとの
梅を有効活用できないかなあということ…
大根漬けで手一杯の状態で、栄養のある葉っぱを一次加工してくれる
ところがあれば、案外活用できて、産業廃棄物の費用出費が反対に
おカネに変身してくれるのに…
野菜や果物も生食には流通できないものを加工用のカットフルーツや
カット野菜、ピューレに一次加工する仕組みがあれば、それを
食品加工メーカーへの流れに乗せれば、農作物をもっと生かせるはず!
昨年から今年にかけて青森県で景気後退の影響や天候被害による
傷ついて、売れ残った大量のりんごを廃棄処分する映像を
ご記憶の方も多いと思います。
カットりんごにしてシロップ漬けやピューレに加工できれば
製菓材料にも活用できるのですが、実にもったいない。
民主党になって、農家の戸別補償制度が重要政策になっていますが、
いわゆるバラマキは一過性のもので後に何も残りません。
もちろん一次加工した原料の販路やそれを活用した商品開発は
必要ですが、一次加工できる施設を作れば、食べることができる
農産物などの素材が産業廃棄物になることを防ぐことができるはず!
その点、武雄市の武雄鳥獣食肉加工センター「猪突猛進やまんくじら」を
作った発想は大いに参考になるのではと思っている。
有害鳥獣としてイノシシを駆除しても、それを一次加工する
ことができなければ意味がないのである。
つまり、食肉に一次加工する施設がなければ、ハム、ソーセージや
ベーコンといった加工肉の商品開発ができない。
ならば行政も支援して鳥獣食肉加工センターを作ってしまおう!
「猪突猛進やまんくじら」というネーミング通り、まっしぐらな姿勢もいい。
このやってみよう!という行動力が紙一重の成功につながる!
施設をバックアップして、大きな儲けはなくとも雇用の確保と
特産物の有効活用ができれば、そこに支出した経費は
一過性じゃなく、未来につながる、いわばホンモノの投資!
このイノシシもいわばやっかいものが、一次加工処理施設を
整備することで、金の卵に生まれ変わることができるのです。
そこに雇用される人々や関係する生産者の皆さんも
やりがいが生まれてくることになるのです。
同時に地産地消や食糧自給率のアップにも少しずつつながっていくのです。
バラマキじゃなく“種まき”、同じ“蒔く”のでも未来志向的なことに
血税を使ってほしいと思うのですが…(ペコリ)
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