なぜ人間は体内でビタミンCを作れないのか?

ほとんどの哺乳動物は、体内で必要なビタミンCを自ら作り出すことができますが、
人間はみずからビタミンCを作り出すことができません。


最近、C1000ビタミンレモンのCMでよく言われていますよね!

これって実はスゴイことなんです。

人間は進化の過程でビタミンCを生成する機能が失われたのです。

その分、野菜や果実、植物を摂食する形でビタミンCを
補給するという道を進化の過程で選んだのです。

では、なぜそうなったのか?

それはビタミンCとブドウ糖の関係を見ていくと理解できます。

ビタミンCってブドウ糖から作られるのです。

動植物は生体内でブドウ糖からビタミンCを合成しています。

ビタミンCの分子式はC6H8O6

一方ブドウ糖の分子式はC6H12O6

つまり、ブドウ糖から水素分子4個をとったのがビタミンC

野菜や果物は光合成で二酸化炭素+水+日光の反応で
ブドウ糖と水と酸素を生成します。

6CO2 + 12H2O → C6H12O6 + 6H2O + 6O2

光合成によって植物はブドウ糖を生成し、そのブドウ糖を
エネルギー源にしたり、一部はさらにビタミンCを合成することで
自ら抗酸化作用を獲得しているのです。

人間以外の動物は植物の摂取からはもちろん、
穀物などのでんぷんからブドウ糖、そのブドウ糖を
使ってビタミンCを合成し、自ら酸化を防いでいます。
 
ところがブドウ糖をビタミンC合成に消費してしまうと、エネルギー源としての
ブドウ糖が不足して、飢餓の時代に生き残るためにエネルギー効率が
悪くなってしまいます。 
 
そしてもっと重要なことは、ブドウ糖は脳の活動エネルギー源なのです。
 
動物より脳に使うブドウ糖を確保できたら、その分脳力は格段にアップします。
 
人間はビタミンCを植物等で摂取する代わりに、ブドウ糖を活動範囲を広げる
エネルギー源に使用したり、脳を働かせるエネルギー源に活用する仕組みが
出来上がったのです。
 
もちろん、食品に使われるビタミンC=L-アスコルビン酸もでんぷんからブドウ糖、
そして酵素分解することで大量にしかも比較的安価に合成されるようになってきました。
 
光合成、ブドウ糖、ビタミンC、人間の進化、そして人間にとって
ビタミンCを食事から摂取する必要性までつながってくるのです。
 
こんな流れで勉強して理解力が高まれば、実に楽しく食に関する科学も
身近な形で頭に入りやすくなってくると思うのですが…(ペコリ)
by mitsuketai | 2010-07-15 23:58 | サイエンス