2013年 09月 03日
おススメ本 戦略読書日記
その時、読もうかどうか?何せ少々分厚いハードカバーだと思って躊躇していました。
そのストーリーとしての競争戦略の著者 楠木健さんの新刊が戦略読書日記。
これまた新書と違って分厚い(笑)ので躊躇していたのですが、シンプルな赤いデザインが
なぜか気になって、3回ほど躊躇を繰り返しながら、とうとう買ってしまった。
この動物的カン、大正解!
経営にはスキルも大切だが、なんといってもセンスがモノを言うというのが著者の考え。
自然科学と違って、全てにおいてAならばBという論理だけではうまくいかないのが経営。
さりとて、すぐれた経営者は日々直面する課題に単純な論理ではない独特の嗅覚や
研ぎ澄まされた経営的勘で答えを導いていく…
そのための最善の方法は経営の場数を踏むこと、次善の方法は疑似場数を踏むこと。
その疑似場数を踏む方法として最適なのが読書なのであると説く。
書物はそれぞれの著者が時間をかけて表現したもので、我々は読書を通して疑似体験や
追体験を相対的に低コストで、時間をかけずに、いつでもどこでも味わえる。
この本では楠木さんが21冊の本を書評形式で紹介し、そこから戦略と経営の
本質、いわゆる経営のセンスという凝縮されたものを読み取っていく過程が
紹介されている。
(中略)これらの本から僕が受けた衝撃や知的興奮、僕が得た気づきと洞察を
読者の方々と共有したい。その先に、戦略をストーリーとして構想し実行する
経営とはどういうことか、そのために必要となる思考のエッセンスとは何か<
そうしたことの本質を浮かび上がらせることができれば、という目論見である。
バーの女性経営者の一代記、半導体の技術者の話、テレビ制作者の話、
軍人の戦争論から喜劇人の芸風や住宅建築論ややくざ映画の舞台裏まで
実に幅広い素材から経営戦略のエッセンスを読み解くのは、まさに
時には格闘しながら、時には楽しみながら書籍に問いかけている。
この過程を通して、凝縮されているのが、あのベストセラー、
ストーリーとしての競争戦略が誕生したと申し上げてもいいだろう!
戦略読書日記を読んで⇒ストーリーとしての競争戦略を読むと面白いし、
今まさにそれを実行している最中である。
読書には時空間を飛び越えて対話することができるとも説いておられる。
あの日本電産の永守社長がリーマンショックの時に、積み上げた経営ノウハウでは
乗り切れないと感じ、行き先も告げず、1カ月間も図書館に通いつめ、1930年代の
世界恐慌の中でも、業績を急回復させた企業についての本を探しては片っ端から読み、
ひたすら考えたというくだりが紹介されている。
読書ってなんだろう?改めて目からうろこが落ちる思いでこの本をむさぼり読んだ!
僕と同じようにはまってしまうのもいいかなあ!と思い、おススメ本に…(ペコリ)