2014年 08月 13日
暑いですが頭の体操をしてみませんか? バットとボールの問題
暑い日が続いています。盆休みでご家族が集まる時期でもあります。
大人と子供で一度、頭の体操をしてみませんか(ニヤリ)
(問題)
太郎君はスポーツ用具店にバット1本とボール1個を買いにいきました。
太郎君は代金として1,100円支払いました。
バットはボールより1,000円高いです。
では、ボール1個の値段はいくらですか?
答えは簡単ですね!制限時間3分でお答えください!
答えは簡単ですね!
バット1本とボール1個の合計代金が1,100円
バットはボールより1,000円高いのです!
じゃ!ボール1個の値段は100円…とスパッと答えていませんか?
今まで50人の人に試してみましたが、全員100円と答えてしまいました!
もちろんかくいう僕も解答は100円と…(苦笑)
バット1本とボール1個の合計代金が1,100円
ボール1個の値段が100円とすると、バット1本の値段は1,000円
そうなると、バットとボールの差額は900円になってしまいますね!
命題ではバットはボールより1,000円高いので、条件に合いませんね!
少々大げさですが、バット1本の値段をX円、ボール1個の値段をY円として
連立方程式を考えてみましょう!
X円+Y円=1,100円…①
X円-Y円=1,000円…②
この連立方程式を解くとX=1,050円、Y=50円になります。
ボール1個の値段の正解は50円となります。
この問題はご存知の方も多いと思いますが、ノーベル経済学賞を受賞された
行動経済学者ダニエル・カーネマン教授の著書 ファースト&スロー(上)に
掲載されている有名な問題ですね!
ご興味ある方は、こちらの本を一度お読み下さい。
ダニエル・カーネマン著、村井章子訳 『ファースト&スロー(上)』(2012 早川書房)
人間の認知機能をシステム1とシステム2に分けて考えるモデルがあります。
直感に関わる認知機能で、一般的に判断スピードが速いのがシステム1に対して、
論理的思考に関わっていて判断スピードが遅いのがシステム2
我々は日常、システム1の直感によってものごとを判断することが多いと思います。
判断に手間がかからず、簡単だからです。
ボール1個の値段は100円とつい間違えて答えてしまうのは、システム1のなせる業なのです。
ところがシステム2で論理的的に考えると、正解を導けます。
実際にはシステム2の認知機能ばかり使っていると、判断に時間がかかるし、
頭も疲れてきます。
こういうことも一度経験して、パターンとして認識しておけば、
システム1、システム2のいずれを使えばいいのか、気づきにつながります。
くそ暑いのに、余計に熱くなったと思われたら、かき氷でも召し上がってください(ペコリ)