暑いですが頭の体操をしてみませんか? バットとボールの問題

最近、ミーティングの場面でこんな問題をコーヒーブレーク感覚で楽しんでいます。

暑い日が続いています。盆休みでご家族が集まる時期でもあります。

大人と子供で一度、頭の体操をしてみませんか(ニヤリ)

(問題)
太郎君はスポーツ用具店にバット1本とボール1個を買いにいきました。

太郎君は代金として1,100円支払いました。

バットはボールより1,000円高いです。

では、ボール1個の値段はいくらですか?

答えは簡単ですね!制限時間3分でお答えください!




答えは簡単ですね!

バット1本とボール1個の合計代金が1,100円

バットはボールより1,000円高いのです!

じゃ!ボール1個の値段は100円…とスパッと答えていませんか?

今まで50人の人に試してみましたが、全員100円と答えてしまいました!

もちろんかくいう僕も解答は100円と…(苦笑)

バット1本とボール1個の合計代金が1,100円
ボール1個の値段が100円とすると、バット1本の値段は1,000円

そうなると、バットとボールの差額は900円になってしまいますね!

命題ではバットはボールより1,000円高いので、条件に合いませんね!

少々大げさですが、バット1本の値段をX円、ボール1個の値段をY円として
連立方程式を考えてみましょう!

X円+Y円=1,100円…①

X円-Y円=1,000円…②

この連立方程式を解くとX=1,050円、Y=50円になります。

ボール1個の値段の正解は50円となります。

この問題はご存知の方も多いと思いますが、ノーベル経済学賞を受賞された
行動経済学者ダニエル・カーネマン教授の著書 ファースト&スロー(上)に
掲載されている有名な問題ですね!

ご興味ある方は、こちらの本を一度お読み下さい。
ダニエル・カーネマン著、村井章子訳 『ファースト&スロー(上)』(2012 早川書房)

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人間の認知機能をシステム1とシステム2に分けて考えるモデルがあります。

直感に関わる認知機能で、一般的に判断スピードが速いのがシステム1に対して、
論理的思考に関わっていて判断スピードが遅いのがシステム2

我々は日常、システム1の直感によってものごとを判断することが多いと思います。

判断に手間がかからず、簡単だからです。

ボール1個の値段は100円とつい間違えて答えてしまうのは、システム1のなせる業なのです。

ところがシステム2で論理的的に考えると、正解を導けます。

実際にはシステム2の認知機能ばかり使っていると、判断に時間がかかるし、
頭も疲れてきます。

こういうことも一度経験して、パターンとして認識しておけば、
システム1、システム2のいずれを使えばいいのか、気づきにつながります。

くそ暑いのに、余計に熱くなったと思われたら、かき氷でも召し上がってください(ペコリ)
by mitsuketai | 2014-08-13 18:58 | ウラを読み解く?