2006年 05月 05日
江戸の誘惑…?
もうすでにピンと来た方がいらっしゃると思いますが、
これは今、神戸市立博物館で開催されている
ボストン美術館所蔵 肉筆浮世絵展です。
今や、ボストン美術館でしか見ることのできない
浮世絵のしかも肉筆画を見ることができる
貴重な展覧会です。
賛否は別として、最近の隊長流鑑賞方法は
一瞥してピンと来るものをじっくり見ることにしています。
今回、不思議にも、ピンと来たものの大半が
葛飾北斎の作品!
やはり圧巻は鳳凰図屏風と唐獅子図
鳳凰屏風図は構図と色彩感覚は抜群!
全体は個のために!個は全体のために!
まさしくバランス感覚の賜物!
あらゆる角度から味わえる点は富士山に
ある意味、似ています。
ひょっとして富嶽三十六景の富士の絵が
影響しているのかなあ…
唐獅子図は色遣いは違うものの、あの
マチスの金魚を見た時と同じ感覚!
唐獅子と金魚を引き立たせる構図は
何か共通点を感じます!
※いずれの画像もasahi.comの画像を拝借しております。
それと画像がないのですが、強烈に衝撃を受けたのが
北斎の月下猪図と李白観瀑図!
水墨画に近い紙本墨画淡彩!
月下猪図は白黒の濃淡で月明かりと猪が今にも
動くのではとまるで生きている様を描き、
李白観瀑図ではほとばしる瀑布の水柱を
これも白黒の濃淡でリアルに表現されています。
この絵の前では、魅力に引き込まれ、しばし動けませんでした。
鳳凰図屏風、唐獅子図、李白観瀑図はいずれも
日本初公開!5月28日まで開催されています!