2007年 05月 30日
コメの産地偽装
隊長も10年近く、商品開発と兼務で、小売店舗の仕入交渉を
担当していた時期がありました!
その時は、表示に偽りがあってはならないということで、自分が取引する
業者には産地偽装をしない旨の誓約書を提出してもらっていました。
ではなぜ産地偽装が起こったのか?
その起点となるポイントは平成5年の米不足にあると推測しています。
今ではコメをスーパーで買うのは当たり前ですが、
ひと昔前は米屋さんや酒屋さんに配達をお願い…が半ば当たり前!
ところが平成5年のコメ不足をきっかけに、スーパーやDSが
消費者の求めに応じてコメを販売することを始めたのです。
同時に食管制度で守られていたコメの市場が食管制度の形骸化で
量販店等に事実上オープンになってきたことも影響しています。
その結果、コメの安値合戦がエスカレートし、卸売に少しでも安いコメを用意せよ!との
プレッシャーをかけたことが産地偽装につながったのでは…と思います。
それはこのデータをご覧いただいて、価格の仕組みを知ると
店頭の特売価格が見合わないとお気づきになると思います。
規制に守られていた市場は売上や利益でも“おいしい”ことに
スーパーやDSが気付き、薄利多売での乱売合戦を演じあい、
そのスパイラルがコストを度外視した特売価格に拍車をかけていったのです。
消費者も安いのがいいに決まっていますが、何でもかんでも
安ければいい!そういったものを求め、鵜呑みにしたことには
いくらか責任があるかもしれません。
結果的には、今回の問題では、実質的には
誰ひとりとしてトクはしていません。
いくら安くても、ブランドの粗悪品や産地偽装品をつかまされないためには
一般市民を対象とした、モノの値段や流通のしくみを
教育する場が必要だと思いませんか?
そういった教育の充実が、産地偽装の防止やその偽装に関連して
不幸な犠牲者を作らないということにつながると思います。
そして、こんなニュースが今後ないように願うばかりです!