“太陽のあくび”に学ぶ販売戦略

本の表紙カバーに魅せられ、忘れていた青春の香りを少しでも味わえるかなあ…

そんな感じで書店で平積みされていたこの本は僕に訴えてきた(笑)

その本が今回ご紹介する太陽のあくび
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ストーリーは愛媛県の小さな村で3代にわたっての苦労の末、
ようやく開発された新種の夏ミカンにまつわるフィクション

最初のネーミング酸味があり、黄色い小ぶりのため、レモミカン

それが最後には“太陽のあくび”というネーミングに…

そのネーミングの変遷過程もこのストーリーのポイント。

テレビの通販番組に登場すべく東京に赴いた親父と息子。

親父は色々な想いがこみ上げてきて思うようにしゃべることができず、
生放送は大失敗。

食品担当バイヤーの女性の面目はまるつぶれ、バイヤー失格のピンチ。

産地では息子世代の高校生を中心とした少年部が、友情や感情のもつれを
乗り越えながら、ホームページを立ち上げ、ブランドロゴなど若い発想で
色々と試行錯誤しながら、何とかこの夏ミカンの新たな販路を開拓すべく奮闘…

そんな時、窮地に追い込まれていたバイヤーも起死回生を狙って
企画していた商品の手当てがつかず、絶対絶命のピンチ!

そんな時にふと飛び込んできたのが、あの夏ミカン。

生放送の失敗のあと、通販番組スタッフが注文し、
いつしか社内でもその味わいとジューシー感が秘かに認知され…

局内の他の番組スタッフの垣根を越えた協力、そしてバイヤーの秘策、
そしてハプニング…そこからそれまでの通販記録を超える奇跡が…

実は成功の秘訣はこれから説明するところにあるのかなあと分析しています。

食品はまず、おいしさが伝わらないと始まらない…

そしておいしさを表現する者は、自分もひとりの購買者であり、
絶大なるファンの目線で、その感じたままを、気取らず、素直に伝えること。

その内容が人々に感動の伝播となって共鳴していく…

そうして産物の評価をしてもらうと、生産者も色々とお話ししていただける。

苦労話や生育への愛情やエピソードも自然と出てくるようになる。

聞いている方も、その流れの方がスムーズに記憶に残ってくる。

生産者にとっても、お客様が何を望んでいるのか、そこが分からないから、
突然、この産物に想いを語って下さいとお願いしても無理なこと。

このポイントが最初の生放送の大失敗と奇跡の通販記録との分岐点。

そして、高校生たちの若い世代のクリエイティブな発想も見逃せない。

電撃小説大賞メディアワークス文庫賞受賞の小説ですが
こんなところにも、地方の産物や隠れたメーカーの優れた
商品を販売するにあたり、ヒントになることも隠されているのです。

読みやすいので、皆さんにもぜひ、ご一読をおススメします(ペコリ)
by mitsuketai | 2010-01-09 22:46 | おススメ本