カルシウムと骨粗しょう症と動脈硬化

歳を取ると、男女ともに骨がもろくなって、ちょっとしたことで骨折してしまいます。

女性は骨からカルシウムが血中に溶け出すのを防ぐ役割のある
女性ホルモンのエストロゲンが減少することによって骨粗しょう症が
進むといわれています。

また男女を問わず骨粗しょう症の進行と並行して、動脈硬化の危険性が高まります。

先日、大往生した父親の終末期がまさにこの状態。

荼毘にふした骨はまるで炭のように中はスカスカの状態で、
最後の頃は足先は動脈硬化の影響で壊死しかけていました。

そんな実例もあり、また最近、生化学の勉強も始めた関係から
カルシウムと骨粗しょう症と動脈硬化の関係について
少し整理してみたいと思います。
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基本的なメカニズムは次のようになっています。

①加齢によって、ビタミンDとカルシトニンの分泌量が下がります。

②小腸から血液中にカルシウムを移動させるビタミンDが不足することで
  血液中のカルシウムが不足します。

③血液中のカルシウムが不足すると、副腎皮質ホルモンが大量に
 分泌されて、骨の中からカルシウムが血液中に過剰に溶け出すように
 なります。

④同時に血液中のカルシウムを骨に戻す役割を果たす
 カルシトニンの分泌量も下がっているため、血液中の余剰の
 カルシウムを骨に戻すことができなくなります。


 この結果、骨のカルシウムが不足し、骨粗しょう症になります。

 骨のカルシウムが減少するのとは反対に、血液中のカルシウム量は
 どんどん溜まってくることになります。

 溜まりに溜まったカルシウムはどうなるのか?

1.余ったカルシウムは血管壁に付着します。

2.血管壁にカルシウムが付着した結果、血管が狭くなって血圧が上がります。

3.さらに血管が硬くなって、柔軟性がなくなり、破れやすくなります。


 この状態がいわゆる動脈硬化となります。

 動脈硬化になると血管内で血液が固まりやすくなり、血栓ができます。

 血栓が大きくなると、血管が詰まり、そこから先の組織に血液が届かないことになります。

 心臓の血管が詰まって心臓の組織の一部が壊死すると心筋梗塞、
 脳で発生すると脳梗塞、脳の血管が破れると脳溢血になります。

 また手足などの末梢部分での壊死が起こると切断しなければなりません。

そうしたことにならないためにも、特に20代、30代の世代は食品からしっかり
カルシウムを摂取して貯金ならぬ貯骨を、高齢者は食品による摂取と
日光にあたり、軽いウォーキングでビタミンDの生成に努力しなければなりません。 
 
今回は長文ですが、私もようやく理解できたので、情報発信させていただきました(ペコリ)

ビタミンDについての関連情報はこちら

カルシトニン関連情報はこちら

参考・引用文献
株式会社日本実業出版社
生田 哲著 
ゼロからのサイエンス よくわかる生化学
by mitsuketai | 2010-07-06 20:50 | サイエンス