よくぞ言ってくれた!

先日、“穴を開ける”という記事を書きました。

メーカーの宿命というか、当事者でないと理解できない部分ですが…

多くの友人、知人からこの記事を読んだ反応がありました。

中には6年振りに携帯にお電話をいただいたメーカーの方も…

ほとんどが『よくぞ言ってくれた!』と賛同のお声…(ペコリ)

確かに販売も物流も大変ですが、モノづくりを主とするメーカーには
それなりになかなか理解していただけない部分もあります。

今回、改めてメーカーや生産者の方々と色々なことを議論としたことを
いくつかお話ししたいと思います。

●メーカーは目に見えない費用と時間がかかり過ぎる。

 ひとつの商品を試作するのに一発でできることなんてなかなか

 名士の社交場であるレストランの支配人から開発を
 依頼されて、あるメーカーの社長さんと連日電話にて打ち合わせ。

 さる方の仲介で電話ばかりでお眼にかかってはいませんが
 モノづくりにかける情熱はヒシヒシと伝わってきます。

 最初の試作までになんと20回!

 決まらなければ、原料も資材も時間もパー

 おまけにメーカーは食品の場合でもちょっとした機械を
 買い換えるだけでも500万円くらいはあっという間!

 年間の設備維持経費だけでもバカになりません。

●簡単につくれたら苦労はない。
 
 商品サンプルとレシピがあればどこでも簡単にできる?

 こんな理不尽なことをいとも簡単に言われる。

 このご意見はかなりの方からいただいた共通の弁。

 先ほどの試作品もサンプルとレシピはいただいています。

 厨房で少量ならできても、そこそこの数量になると
 これがなかなかできないものです。

 Aという試作品、Bという試作品、Cという試作品…
 それぞれの長所、短所を生かしながら最終製品を
 組み立てていく、気の遠くなりそうな過程の末に
 満足のいくモノができるのです。

●失敗の積み重ねから学んだノウハウ。

 モノづくりの現場は少しくらい見学や説明を聞いて理解できるような
 簡単なものじゃありません。

 そこがある程度、理解できるようになるには、真剣に小さな失敗を経験すること。

 この小さな失敗の経験を積み重ねることが、最後の決め手を生み出します。

 だから成功体験のエッセンスであるレシピがあっても、そこを支える失敗から
 学んだ経験が裏打ちされていないと、うまくいかないのです。

 見えている氷山の一角も見えない水面下の大きな部分があるのです。

●製品化は障害物競走みたいなもの。

 試作はできても、そこからの商品化には実に様々な障害があります。

 原料、資材の確保、たとえば食品で言えば国産の原料集めって大変です。

 しかも1年に1回しか収穫のない原料、予測材料や情報がなければ確保は至難の業。

 ライン試作やジャスト・インタイムの原料、資材の供給の流れ、
 効率を考えた工程の確保、人員配置…

 そりゃメーカーの仕事と言えば、それまでですが…

 そんな中で簡単に手配できる、簡単に変更できると思われたら大間違い!

●行き着くところ、モノづくりは人間性次第である。

 ここで大事なのが、行き着くところ、人間関係以外の何物でもありません。

 人間性と人間性が神経細胞のようにニューロンで結びつくような感じかな…

 そこはまた、目に見えない信頼できるかどうかかの何かを感じるのです。

 信頼できるとなれば、ご発注担当者の誠意と必死さが感じられると
 メーカー担当者も必死に障害物競走を走ろうという気持ちになります。

 ひとつひとつ相手があることで、説得や交渉の積み重ねの連続!

 時にはきついことも、時にはほろりとすることも、本当に
 人間的なお付き合いができると、お互い真剣になります。

 ここまで述べてくると、賢明な読者の皆さんはお分かりですよね!

 相手の立場を考えず、札束でほっぺたをたたくような行為を
 繰り返している風見鶏みたいな考え方が長続きせず、
 いかに愚かで、自らの首を絞めることであることを…

 久しぶりにお電話をいただいたSNさん、早速吠えてみましたよ(ペコリ)
by mitsuketai | 2010-10-16 14:47 | ビジネス