日中国交正常化 田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦

先日、長野への弾丸出張の際、新幹線の中でひたすら、むさぼるように読んだのが、
中公新書 日中国交正常化 田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦。
e0009772_19344230.jpg

ドキュメンタリ-ですが、正直ドラマよりすごい!

個人的には華麗なる一族に匹敵するくらい(苦笑)

田中角栄、大平正芳という稀代まれな2つのリーダーシップと
盟友関係を視点に、そこに中国にも不世出の周恩来という
大物同士が真剣に、かつ相手を慮って繰り広げる交渉の
進展は目が離せない凄まじさ。

そこに黒衣に徹する外務官僚の骨身惜しまぬ働き。

田中角栄の豪胆ぶりと人心掌握術、大平正芳の
豊富な勉強量に裏打ちされた沈着冷静な分析力。

時に交渉が難渋して、食事がのどを通らない大平正芳に
対して、田中角栄の場を和ませるとっさの機転。

この2人がお互いを尊敬しあうところが随所に…コレこそ盟友関係。

微妙な言葉の解釈、日台、日中、日米、中ソの
厳しい関係、戦後補償の問題が山積する中で
解決を探る政治家と外務官僚の共同作業。

お互いが国益とは何か!というベクトルを一致させている。

その中で知恵を絞る。それを尊重し、必要に応じて指導力を発揮する。

田中角栄の政治には何かと批判もあるが、
政治主導という面ではかなり評価できるのでは…

言葉の使い方、教養の重みが今の政治とはぜんぜん違う。

中国が抱える厳しい国内事情に、周恩来という大物が
指導力を発揮して、是々非々をわきまえながら
日本側にもエールを送ってくる友情。

日本国内にも、中国国内にも反対が渦巻く中で、
死をも覚悟した訪中と国交正常化交渉。

その反面、東日本大震災とその後の復興に対する政府のもたつき。

改めて国益のベクトルとは何か、市民が求めているベクトルは何か…
そのベクトルを速やかに一致すべく、何をしなければならないのか…?

悠長な国会審議なんて意味がないことも、
この本から学ぶべきことが多いのではなかろうか…(ペコリ)

畏れ多いことながら表現上、敬称を省略させていただいたことお許し下さい。
by mitsuketai | 2011-06-12 19:35 | おススメ本