高槻市に問いたい!高碕達之助先生 生家取り壊し問題の是非!

以前、我が街高槻と高碕達之助先生!というタイトルの記事を
配信させていただいたことがあります。

当時の記事はこちらをクリックしてご覧下さい!

高碕達之助先生は高槻の柱本ご出身で、高槻市の名誉市民でもあられます。

今回、私のブログに高槻市民の読者の方から以下のコメントをいただきました。

公開コメントでいただいていますので、その内容を以下に転載させていただきます。

達之助氏生家が取り壊されるそうです。
御存知ですか?
同じ高槻市民として市は何をしているの?国は何をしているの?と腹立たしい思いの今日この頃です!!!


高碕先生の生家が取り壊されるのをはじめて知り、驚いています!

実に不勉強で申し訳ありません!

コメントいただいた岩本さん!貴重な情報ありがとうございました。

私の気持ちも、コメントにあるように、同じ高槻市民として市は何をしているの?
国は何をしているの?と腹立たしい思いの今日この頃です!!!

東洋製缶の創業者であり、日本の食品業界、とりわけ日本の缶詰業界のパイオニアのみならず、
岸内閣(今の安倍総理の祖父)において通産大臣を歴任された、政界と財界のパイプ役として
ご活躍された方です。

今、尖閣問題で日中関係がぎくしゃくしています。

日中国交回復以前に中国側連絡責任者の廖承志氏と備忘録貿易
(中日総合貿易に関する覚書=LT貿易)に調印し、友好貿易と
LT貿易をもって60年代の中日関係の「両輪」が築かれたことは有名

この貿易とは、廖承志の(L)と、高碕(T)両氏の頭文字をとってLT貿易と
呼ばれるようになりました。

このLT貿易が後の田中角栄の訪中につながり、日中国交回復へと
つながっていくのです。

外交においては、外務省の役割も重要ですが、もっとも大事なのは
人と人とのつながりなのです。

最後は立場が異なれど、お互い信頼できるパイプがあるかないかなのです。

今の日中関係の混迷ぶりを考えると、高碕先生の業績に学ぶべきことが多いのです。

中国人は“井戸を掘った人”を尊敬し大事にします。

中国の政治家や経済人はこの生家を訪れ近くの寺の墓にお参りされる意義は大きいのです。

それを取り壊すとなると、中国の要人は高槻市や日本という国をどう見るか?

地元、高槻市においても一昨年まで東洋製缶の事業所があり、税収においても
多大の貢献をいただいていたと思います。

高槻市も市役所のそばに胸像を移設したり、電源開発総裁の時に保存に
尽力された荘川桜の移植等のパフォーマンスはなされています。

でも、これはパフォーマンスに過ぎないと思います。

どのような事情があるか分かりませんが、生家は取り壊してしまえば、それでもう終わりです。

個人所有であっても、歴史的遺産なら行政や企業が支援するべきです。

所有者が東洋製缶であり、その東洋製缶が取り壊しを検討しているのであれば
それも創業者を否定する大いなる愚行です。

以前は東洋製缶も立派な方が多くおられましたが、最近はどうも恩義や
礼儀を感じない、気の利かない方々が増えているように思います。

昨日も阪急やパナソニックの創業者の意思をないがしろにしている昨今の風潮に
警鐘を鳴らさせていただきましたが、今回の高碕先生の生家取り壊しも
根っこは同じものだと嘆いております。

高槻市はしろあと歴史館など多くの施設を建設されていますが、
それはOKで、高碕先生の生家の保存は値しないとお考えなのでしょうか?

高槻市は先般、都市のPRのために阪急電車の神戸、京都、宝塚各線に
多くの広告費を使って、中吊り広告を掲載しました。

実は、高碕先生が東洋製缶を創業するにあたって、資本を提供されたのは
何を隠そう、阪急グループの創始者 小林一三翁です。

たぶんあの世では、小林一三翁と高碕先生は嘆いておられると思います。

はっきり申し上げて、あの中吊り広告では高槻市に魅力を感じません。

高槻市の中吊り広告で情報発信力向上を図る方向性は正しいと思います。

ただ、たぶん大手広告代理店の提案を鵜呑みにさせられたことに大いに問題があるのです。

熟慮せず、大手広告代理店の口車に乗せられて、貴重な市民の税金を無駄使いさせられたに過ぎません。

もし、ご反論いただけるならば、あの中吊り広告で高槻に集客力向上、都市力向上がなされたという
多くの市民が納得される客観的証拠をお示しいただきたいものです。

少なくとも、京阪神に住む、阪急沿線住民の多くの友人、知人は魅力を感じなかったようです。

重ね重ね申し上げますが、高碕先生は高槻名誉市民です。

そして日本の国家運営に多大なる尽力を尽くされた先人です。

その先人の生家を存続させるとともに、その先人の業績を学び、
それを教育の場に生かして、人材輩出に生かすべきだと思います。

偉大なる先人に敬意を評さない企業も自治体も国もいずれは滅びます。

目立つことも大切ですが、目立たないけれど、しっかり大切にすべきものを大切にする。

それぞれお考えはあると思いますが、英明なる濱田市長には名誉市民 高碕先生の
生家保存に対して、賢明なるご英断をお願いしたいと思っております!
by mitsuketai | 2013-02-19 19:32 | 地元高槻/茨木ネタ