不況の原因とは何か?

安倍政権の誕生からアベノミクスの展開によって世の中の景気がよくなったように見えます。

円安になったり、株高になったり、高額品の売れ行きがよくなったり、不動産価格が上がったり…

先日もある経営者の方が私にこれで景気はよくなるだろう!会社の業績もよくなるだろう…

私は即座に否定しました。昔のように全てが右肩上がりによくなるはずがないと…

一部で景気がよくなっただけ、金持ちの金遣いがよくなっただけ…

大衆といわれる庶民にとっては景気回復の実感は感じられないと思います。

スーパーでの買い物行動、居酒屋での飲食行動、デパ地下でも明らかに客が激減。

具体的な名前は出しませんが、以前、どこのデパ地下にも出店、どこでも一世を風靡していた
ショップもここ半年、誰も見向きもしない、ほとんどお客が来なくなっているところもあります。

少々価格は高めですが、使っている原材料もこだわり、ラベルデザインもオシャレで、
接客にも申し分ないのですが、それでもお客様ほぼ無人状態です。

たぶんそこの経営者は頭を抱えておられると思います。

このままでは人件費などの固定費、在庫過多による不良在庫・廃棄損の大量発生、
生産ラインの稼働率低下による経費負担による圧迫等…

少しでも成長過程を経験すると、どうしても利益の拡大を目指して戦線を拡大するのは無理からぬ罠

ところが陰りが見えると目いっぱいトップギアの状態で突っ走っていると兵站線が崩れ、一気に崩壊の道へ

定点観測していると、こういう流れが見えてきます。

安倍政権誕生後、数ヶ月経過しても定点観測ポイントでは改善の見通しはありません。

景気回復は大衆がお金を使う気持ちにエンジンがかからないと実現しません。

金持ちが1,000万円使うより大衆が1万円使う方が内需が増えるのです。

不況脱出のキーポイントは大衆が元気になること。

金持ちは格差を歓迎しているかもしれませんが、格差社会が進めば進むほど、
景気循環という血液の流れが悪くなって、不況が不況を呼ぶことになります。

事実、高度成長期は所得倍増、中流層の拡大がその勢いを支え、
人口構成も少子高齢化にはならなかったのです。

円安を歓迎する向きがありますが、円高の結果、物価は上がり、かえって庶民の懐を直撃します。

そこで不況の原因とはなにか?をおおげさですが(苦笑)自分なりに少し考えてみました

私なりに理由を上げると…

①将来への不安②雇用不安③購買意欲をそそる商品の欠如④情報発信力・伝達力の不備。

一時、デフレの正体の本を読んで、少子高齢化がデフレ⇒不況の最大の原因とされていて、
当初はなるほど!と思っていましたが、実際のところ、すべてが少子高齢化だけが原因じゃない!と
直感で感じています。

①将来への不安について

大衆である庶民にとって、消費にお金を回さない最大の理由は将来への不安、老後・病気への不安です。

年金の見通しは暗い、財政赤字で今の社会保険の給付水準は維持されるのか?万が一病気になった時の補償は?

いくら紙幣を印刷しても、いくら給付金をいただいても、それは消費には回りません。

少しでも将来への不安解消に備えて、貯蓄を積み増すだけです。

もし内需に寄与するとすれば、その給付金が毎月10%ずつ価値が目減りし、10ケ月後には消えてなくなるような
形にするか、新札への切替で今の紙幣、貨幣、貯蓄の価値を目減りさせるしか方法はないと思います。

特に後者なんて金持ちを権力基盤としている勢力がそんなことを了とするはずはありません。

将来不安の解消のためには、中途半端な消費税アップと中途半端な社会保障より、
徹底した社会保障や安心・安全のための社会資本整備、不公平、不正の完全解消ができるならば、
思い切った消費税のアップを考えるくらいの大胆さがあってもいいと思います。

その方が、所得から税金を引いた可処分所得から将来不安に対する貯蓄に回していた分が
消費に回る分、内需は拡大すると思います。

ただし、最大のポイントは国民が政府や行政をどこまで信用できるかにかかっていますが…(苦笑)

②雇用不安について

将来への不安と並んで雇用の不安があると、消費に回す分を貯蓄に回します。

それと雇用の不安があると、将来設計ができず、非婚化や出生率の低下を招きます。

雇用不安の解消は日本にしかできない製品、サービスをどんどん生み出して
利益を確保して、それで他の産業の雇用を維持していくしか方法がないと思います。

どこに投資して育成すれば日本にしかできない産業やサービスが生まれるか?

そのあたり目利きが利く政策が実行されるかどうかにかかっていると思います。

それができないと、人口構成がいびつになって、確かに少子高齢化がボディブローのように
消費不況につながっていきます。

③購買意欲をそそる商品、サービスの欠如。

お札をジャブジャブ印刷しても、買いたいものや消費したい対象がないと購買活動は成立しません。

戦後の高度成長期は3Cと言われるクーラー、カラーテレビ、カーが供給不足であり、
こぞって国民が買い求めたために内需があったおかげで経済が発展したのです。

ところが飽和状態の現在では高度成長期の3Cのような誰もが欲する製品はなく、
嗜好や欲望も多様化、細分化しており、購買意欲をそそる製品はなかなかないのも現実。

購買活動が低調であると、供給過剰となって、生産設備は稼働させればさせるほど、
不良在庫が積み上がり、キャッシュフローの流れが停滞してしまいます。

そうなると、設備投資する企業もなくなり、機械設備受注もなくなります。

ところで、人はちょっとしたB級グルメでも行列を2時間待ちなんてザラです。

たった1杯のたまごかけごはんを食べるためにガソリンを使って
わざわざ2時間もドライブして、行列に並んで食べることもあります。

職人手作りの高級バッグに3年待ちなんてこともあります。

そこにしかない、それしかない…どうしてもほしい心理が働くと
何とかして手に入れたいという欲望が節約志向を上回ります。

医療ならなおさらで、自分の命を助けてくれる先生には
遠路はるばる時間をかけても何か月も診察待ちという状態もあります。

大きな成長戦略も必要ですが、身近なところでもオンリーワンが
あれば、人もカネも呼び込めます。

大小に関わらず、そういうアイデアに対して、背中を一押しできる
資本家や行政の目利きとエンジェル的な支援があれば金融緩和で
市中にお札を供給しても、その供給したカネが生きたカネになってきます。

誰に、どこに、何に資金と援助をすれば、金融緩和の効果があるのか?

ここでも目利きがポイントになってきます。

④情報発信力・伝達力の不備

いいものを作っても、それが欲しい人に情報が伝わらないとビジネスは成り立ちません。

こんな製品がほしいなあ!と思っていても、作り手に情報が伝わらないと具現化しません。

サービスにも言えることです。

インターネットやスマホで格段に情報量が多くなっていますが、情報量が多くなれば
多くなるほど、情報の精度や中身が劣化していているような気がしてなりません。

ネットはあくまで今までつながりがなかったご縁を作るきっかけのツールとしては有効です。

ところが最終的には現場に赴くこと、体験すること、人と会って議論を重ねて
お互いの想いを詰めて、具現化すること…

結局は人と人とのつながり、しかも一見泥臭いと思われる交流がなければ
何事も前へ進みません。

それが最終的には“売る力”と“作る力、創る力、造る力”が融合して
支持される製品やサービスにつながっていきます。

アベノミクスにある大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略

これは大事なことですが、政治や政府や財界に対して淡い期待だけをしていると
そんなうまくデフレ脱却、不況解消につながるとは思っていません。

我々ひとりひとりが①~④でできることから行動していく。

そのために必要なことで自分にはないものは情報発信し、人と会って、
お互いが向上していくつながりを作って行動していかなければなりません。

ふと感じた、自分なりの不況の原因について思いのままをつらつらと
書いてしまってとりとめない内容になってしまいましたが、これはこれで
いったん了として、また日を改めて整理し直せばいいと思っています。

何も書かないでいるよりは駄作でも書き続けることの方がいいかなあ!と思っています(ペコリ)
by mitsuketai | 2013-02-26 22:14 | ウラを読み解く?