中公文庫 斉藤兆史著 努力論 決定版

このところ、ブログではおススメ本をご紹介できていませんが、
結構読んでいますので、書評とまではいきませんが、
ボチボチ感想を書いていきたいなあ!と思っています。

今回は中公文庫 斉藤兆史著 努力論 決定版

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新聞の書評欄に載っていて、しかもブックファーストで見つけたので、早速買い求めました。

帯にはこんな紹介文があります。

あっぱれ、日本人の努力

日本人のなかで眠ってしまった勤勉の遺伝子を活性化し、
厳しさを増している時代にふたたび発現させること。

同胞偉人のすさまじい努力を紹介し、現代人に活を入れる、
著者渾身、読者瞠目のスーパー・エッセー。


※瞠目とは…“どうもく”と読みます。意味は驚いたり感心したりして、目を見張ること。
         少々難しい言葉だったので調べてみました。

著者は1958年生まれの英文学者で現役の東大教授

日本人の英語学習法などの著書も多数執筆されています。

本の体裁や文体を見ていて、ひょっとして年配の方かなあ?と
思っていたら、ほぼ同じ50代半ばの方でした。

明治初期からの近代化、戦後の復興、高度成長の根幹には
日本人のアイデンティティーとして勤勉の徳があった。

資源もなく、国土も狭い日本が外国列強と伍していくためには
何よりも“勤勉の徳”が必要不可欠。

いや、日本にある広い意味での資源は“勤勉の徳”であり、
世界のどの国も追い付けないのが“勤勉の徳”であり、
メイド・イン・ジャパンの製品の優秀さは“勤勉の徳”の
価値具現化に他ならない。

ところが昨今は概して安直な方法論と手近な満足感を求める傾向にあり、そこに警鐘を鳴らしている。

多くの人間が労せずして功を得ようとする、手間をかけずに何らかの価値を生もうとする、
まっとうな労働をせずに金を儲けようとする不届き者が増えていることにも憂慮されている。

そんな時代に、古今の日本の偉人がどのように努力してきたか!目先の利益にとらわれず
途方もない目標に向かって日々精進し、努力し、ついに成し遂げた努力論のエッセンスを
立志編、精進編、三昧編、艱難編、成就編に分けてポイントを解説している。

著者が教鞭をとっておられる日本の最高学府である東大の学生にすら憂慮を感じている。

ならば、日本全体が安直な方向に向かっているのも言い過ぎではない。

斉藤先生の渾身のエッセーを読んで思わずうなづくこと、そして胸がスカッとする爽快感!

日々、真面目に努力しているが、周りの安直な人間がうまくいっていることに
少々イラツキを感じておられる方は一服の清涼剤としてご一読の価値あり!

真面目な方ほど、スッキリ感の効き目が高いと思います(ニコリ)

安直な促成栽培はひ弱、ずんぐりむっくり不器用な方がしっかり根が張っていて強い。

最後に成就するのは、志を立てて愚直なまでに日々努力と精進の上に艱難辛苦を乗り越えたところにある!

現代に蔓延る安直な風潮からすると古めかしいと言われることを承知の上で、
あえてこんなしっかりとしたエッセーを書かれる東大の先生がいらっしゃることに敬服(ペコリ)
by mitsuketai | 2013-05-12 12:36 | おススメ本