創業者の原点に返ろう!

阪急阪神ホテルズの食品表示問題

パナソニックの人員削減問題

関西の名門企業がゆれている!

なぜか、関西をいじめて関西の地盤沈下を図られているような不思議さも感じるが…

今日の日経朝刊の社説 春秋の最後は阪急電鉄の創業者
小林一三氏の言葉で締めくくられている。

「成功の道は信用を得ることである。どんなに才能や手腕があっても、
平凡なことを忠実に実行できないような若者は、将来の見込みはない」。


まさにその通り!

また、こんな言葉も遺されている!

出世の道は信用を得ることである。

第一の条件は正直でなければならぬ。

あの人には気を許すことができないと
言われるようでは信用を得られぬ。

第二の条件は礼儀を知っていることである。

粗暴な言辞、荒っぽい動作ではこれまた信用を得られない。

第三の条件は物事を迅速、正確に処理する能力があるかどうかである。

頼まれた仕事を督促されるようでは、やはり信用が得られない。


経営者であり、文筆家でもあられた小林一三氏は多くの著作を遺されておられると同時に
絶版になった著作もその気になれば、池田文庫に行けば読むことができるはず!

企業文化の継承とか創業精神のDNAとかかっこいい言葉の前に、創業者の著作に
ゼロから立ち上げた創業の原点が詰まっているのである。

宝塚 花の道に小林一三氏の胸像があるが、阪急の関係者はほとんど黙礼もせず、素通りしている。

このことからして、創業者の原点がどこまで理解されているのか甚だ疑問を感じる。

偶像崇拝を賛美するつもりはないが、阪急の関係者も日々、実行しようと思えば誰でも、いつでもできる
創業者の偉大さに思いを馳せ、胸像や肖像画に日々敬礼することから始めてみれば、信頼回復も
業績回復も見えてくるのではなかろうか?

そして著作を読み込んで、考えに考え抜くことも必要ではなかろうか?

パナソニックも社名変更してから、松下の創業精神を無視しているように思われる。

ここ数年、自ら生き残るために人員削減や事業部制をいったん廃止したかと思うと復活。

あえて名前はあげないが、舵取りの失敗で多くの社員の人生を狂わせた大罪は大きい!

松下はアメリカのGEよりも先に昭和8年に事業部制を実行している。

昭和4年の不況の頃、こんなエピソードがある。

以下の文章はパナソニックのホームページから引用。

昭和4年5月に新本店、工場も完成し、松下は順調に発展し続けていた。

ところが、7月からの政府の緊縮政策による景気後退に加えて、10月24日、いわゆる「暗黒の木曜日」

二ューヨーク株式市場の大暴落を契機に、世界恐慌が勃発した。

この大恐慌で、日本経済は痛烈な打撃を受け、深刻な混乱に陥った。

工場閉鎖や首切りが一般化し、街には失業者があふれ、社会不安が一挙に高まった。

松下も売り上げが止まり、倉庫は在庫でいっぱいになった。時に、所主は病気静養中である。

そこに、幹部から「従業員を半減し、この窮状を打開しては」との進言があった。

そのとき、所主はふと別の考えがひらめき、「生産は半減するが、従業員は解雇してはならない。」

給与も全額支給する。工場は半日勤務にし、店員は休日を返上し、
ストックの販売に全力を傾注してほしい」と指示した。

所主のこの方針が告げられると、全員が歓声を上げた。

おのずから一致団結の姿が生まれ、全店員が無休で販売に努力した結果、
2ヵ月後にはストックは一掃され、逆にフル生産に入るほどの活況を呈するに至った。


もちろん、松下幸之助氏も多くの著作を遺されているし、石田梅岩の研究もされている。

小林一三氏も松下幸之助氏のいずれもゼロから今の事業の基盤を築かれたのである。

そしてそれぞれ独特の経営哲学を生み出している!

今の経営者はその基盤や大きくなってから事業を受け継いでいるのである。

今こそ、創業者の遺された著作や考えやたどってきた道のりを何回も読み返し、時には墓前に手を合わせて
教えを導いていただけるようお祈りするくらいの姿勢があってもいいのではなかろうか?

創業者の言葉の中にきっと再生や信頼回復のヒントがあると信じている(ペコリ)
by mitsuketai | 2013-10-25 19:00 | ビジネス