現代の錬金術 元素戦略

最近少しほとぼりが冷めたのか?ニュースに登場しなくなったのがレアメタル(希少金属)問題。

しかも最大の産出国の中国が輸出制限を行い、価格高騰どころか供給ストップに発展。

自動車産業、化学産業、電機・半導体産業、鉄鋼産業など日本の主要産業の
現場ではこのレアメタルがなければ、生産活動は一気にストップしてしまいます。

ハイブリッド車のプリウスにはネオジム磁石が不可欠ですが、希少金属のジスプロシウムが不可欠。

液晶テレビに必要なインジウム、しなやかな鋼板に必要なニオブ、高級レンズやハードディスクの
ガラス基板に必要なセリウム、超硬工具や旋盤に必要なタングステンなどなど…

タングステンは希少元素の中でもさらに希少元素だとか…

小学生の頃からタングステンやモリブデンの名称は知っていました。

ベアリング工場を経営していたうちの祖父は、戦前、このタングステンやモリブデンが
不足することを予見して、中朝国境の鉱山の採掘権を購入し、所有していましたが
敗戦とともに何もかもなくなってしまったのが何とも残念…

戦争に負けてしまったので仕方がありませんが、うちの祖父は汗水垂らして作った資金で
多額の投資をしたのですから、今頃そのまま採掘権を所有していたら大金持ちになっていたのに…(苦笑)

中国をはじめ世界各国が発展してきても、特に中国はアッセンブリ―中心で、
部材や部品は日本から輸入しないと成り立っていきません。

その優秀な日本製品や日本の部品に欠かせないのがレアメタル(希少金属)

もし、これらの希少金属の供給がストップしてしまったら…

そこを解決するのが日本の技術力の底力!

希少元素を鉄、アルミニウム、亜鉛などの一般的元素で代替したり、
徹底的に使用量を減らそうとする国家プロジェクトが元素戦略。


いわば現代の錬金術がこの元素戦略。

この元素戦略について分かりやすく解説している本が『元素戦略』

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文系の人間でも分かりすく、中高生にも読んでもらって、
進路の参考にしてもらったらいいと思います。

便利なスマホも科学技術の蓄積の賜物ですから…

いくらアップルだの、スティーブ・ジョブスだのと言っても、
日本の優秀な科学技術の結晶たる部品がなければお話しになりません。

2004年の箱根会議からこのプロジェクトがスタートしています。

オリンピックでも日本人の快挙が連日報道されていますが、元素戦略をはじめ
日本の科学技術の進歩は世界をリードしていくと思います。

いずれの分野にも言えることですが、研究者の身分の不安定さや研究資金の不足がネック。

アベノミクスの成長戦略もこういうところにしっかりと目を向けてほしいものですね(ペコリ)
by mitsuketai | 2014-02-20 21:55 | おススメ本