2007年 06月 03日
赤心慶福!
まごころ(赤心)をつくすこと、素直に他人の幸せを喜ぶことが出来る(慶福)
ところで赤心慶福って、美味しいの…
もうここまで書けば、今回のテーマはお分かりですね!
特に関西にお住まいの方はピンと来ましたよね(笑)
そうなんです、伊勢名物 赤福餅の名前の由来なのです。
あの柔らかくて、きめ細やかな餅に甘さ控えめの餡で包まれている
あの、赤いパッケージの赤福餅なのです。
いつ食べても、飽きが来ず、幅広いファン層を持っています。
赤福餅の常設販売地域は、伊勢志摩を中心として、
東は名古屋から西は神戸までの百貨店やJRのキオスク、
売店等で、近鉄沿線でも買うことができるのです。
今回は、この赤福餅について、いくつか考察してみたいと思います。
まずは、先ほど述べた販売地域!
赤福では、その土地に行かないと求められないお土産の特殊性や
保存上の問題で販売地域を限定されているようですが…
実は、この地域の方々の大半は、小学校の修学旅行が
いわゆる“お伊勢さん参り”なのです!
もちろん伊勢神宮だけじゃなく、二見浦の夫婦岩や
御木本真珠島や鳥羽水族館もありますが…
その時、大半の小学生がお土産として買って帰るのが赤福餅!
(新幹線の車内販売で売っているお福餅という類似商品も
ありますが、個人的にはやはり赤福餅の方がポピュラー)
その時の思い出が刷り込まれていて、キオスクや百貨店の
目に付く場所にあると、つい買ってしまう仕掛けがあるような気がします(苦笑)
次が赤福に入っている、歳時記が書いてあるしおり、伊勢だより!
これ、毎日変わっているのです。聞くところによると、
なんと500通り以上のパターンがあるとか…
これも毎日、手作りをお届けしているという鮮度の保証の役割も…
年中、同じしおりを入れているのとは訳が違う!
それだけ、きちんと手間をかけてますよ!という暗示なのです。
そして、毎月1日だけに限定発売される、朔日(ついたち)餅
最初は伊勢の本店で並ばないと買えませんでしたが、
今では予約すれば京阪神の百貨店でも買うことができます。
これは定番の赤福餅のブランドイメージを高めるため、
毎月、月替わりの商品を投入していると推察しています。
これはカルビーのポテトチップスやグリコのポッキーが
季節限定やリニューアルしながら、定番商品をロングセラーに
仕立てているのと同じだと思います。
そして極めつけは、本店のある場所をおかげ横丁として
江戸時代の街並みを再現したテーマパークにし、やはり
一度は伊勢神宮参拝の際に、赤福本店に立ち寄ってもらおうという仕掛け!
しかも、ここでしか食べることのできない赤福氷や赤福ぜんざいが
一度体験した人の口コミによって、多くの方々のおかげ横丁への来訪を促し、
そこで赤福の素晴らしさを身をもって体験してもらう仕掛けがあるのです。
そして、その時の体験が、身近な駅や百貨店の売り場で
赤いパッケージを見ると、つい手が出てしまうのです。
その上、何と言ってもうれしいのがリーズナブルな価格!
歴史の古い赤福ですが、そのマーケティング手法はなかなか進歩的…