赤福のJAS法違反に思う!

赤福のJAS法違反問題には考えさせられる部分が多くあります。

今日もNHKのニュースで、地元の伊勢保健所が冷凍保存していた製品を
解凍して、出荷していたことを把握との報道がなされていました。

個人的な考えでは、お客様や赤福も含め、皆が被害者だと思います。

それは、制度不備による被害者なのです!

今回、伊勢保健所(厚生労働省管轄)は食品衛生法における品質には問題がなく、
冷凍していた赤福を解凍して出荷することは認めていたようです。
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ところが、今回は食品表示の適正化を定めたJAS法に違反していたのです。
JAS法はご存知、農林水産省管轄です。

食品ひとつ販売するにおいても、厚生労働省管轄の食品衛生法や健康増進法、薬事法
農林水産省管轄のJAS法 、経済産業省管轄の計量法や包装資材適正化に関する
法律や容器リサイクル法、公正取引委員会管轄の景品表示法や不正競争防止法など…

考えるだけでも、頭が痛いのですが、これらの法律と対面しなければなりません!

法律の検索や解釈だけでも大変なのに、これに通達が入るのです。

おまけに、これらの内容を検索しようとすると、農水省や厚労省の
ホームページの使い勝手の悪さ(苦笑)

私も各関係機関とやりとりしていましたが、ホント骨の折れることでした。

出先の機関や保健所の方々も、十分な説明会もなく、ホームページ掲載と
同時に通達が回ってきたりするので、大変です!

先だっても、温泉水を食品に利用できるかどうかの根拠となる規定を
調べるだけでも、関係機関と相当なエネルギーを使いました!

食品関係は中小零細メーカーが多く、なかなか専従担当者はいません。

私もいくつかの仕事を兼務しながら、ずっとやってきました。

実際に、明確な規定がなかった輸入食品の表示や賞味期限の設定に関する
方法を出先機関では対応できず、各本省に確認して、そのまとめをあとで
各出先機関にお渡ししたこともありました。

包装資材に関して経済産業省とのやりとりを整理したペーパーは
包装資材業者や印刷業者がコピーさせてくれと言ってきたことも…(苦笑)

縦割りの弊害をなくすため、農水省・厚労省が合同で行う
ワンストップサービスも実際のところ機能はしていないはず!

違反を見つけてから、お縄にするのではなく、もっと食品業界の
表示や食品衛生に関する親身になってくれる総合的相談窓口が必要です。

現状の保健所における人員では、そこまで手が回りません。

医療の世界でも、病気になってからでは遅いのであって、予防に
力を入れるのと同様に、食の安全に対しても抜本的な対策が必要です。

お客様もメーカーも現場の行政機関関係者も、皆が被害をこうむるのです。

農水大臣の記者会見を聞いていても、現状の認識が甘いと思います。

家内工業で食品加工をしているところに、難しいことを言ったり、
官報に掲載しているから守るのは当然…

そんな論法は通用しないと思います。

大臣、一度実際にやってみて下さい!大変ですよ(怒)

法律というのは、守るためのルールであって、違反で摘発するものではありません!

赤福の認識が甘かったことにも責任はありますが、
(原材料名を多いものから順番に表記するのは食品表示のイロハのイ)
食品の安全を守るための適切な指導ができなかった行政、
とくに制度上の不備を認識できなかった上層部にも責任があります。
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たまたま、赤福は無借金経営で内部留保も200億円あるようなので、
経営危機にはならないと思いますが、財務体質の弱いメーカーでは
ひとたまりもありません!

もっと、中小食品メーカーの現場を見ていただいて、補助を行うなり、
安全や表示指導を行うといった有効策を真剣に検討してほしい!

こういう記事を見る度に、いつも痛感しています。

赤福よ、めげるな、ガンバレ!再開したら、真っ先に買いに行きます!

商品名の由来である赤心慶福の精神で、信頼を回復して下さい!

※赤心慶福とは…
 まごころ(赤心)をつくすこと、素直に他人の幸せを喜ぶことが出来る(慶福)

by mitsuketai | 2007-10-13 14:36 | 食の安全&表示