2008年 11月 01日
値上げ論、値下げ論!
食品の値上げは一時のピークを過ぎ去ったように思います。
(大手メーカーの希望小売価格の値上げは相次いでいますが、
スーパー等の実勢価格の値上げは峠を越したように思います。)
確かに原油相場や穀物相場に対する行過ぎた投機が
一服したこともありますが、実情はそんなことではないと思います。
今年の9月1日にこんな記事を書きました。
大手スーパーも価格値下げや生活防衛と銘打っていますが
実際のところ、消費が落ち込んで、売上減少、利益も減少します。
メーカーは工場維持のため、最低数量は生産しなければなりません。
そうすると、売上が減少すると、当然在庫があふれ、お金が入ってこないどころか
逆に在庫負担の倉庫費用や金利を、企業活動に貢献しない形で、体力を
奪っていきます。
じゃ、作らなければいいじゃないの!
モノづくりはいったんやめると、元通りにはできないのです。
製造現場にも派遣労働者で景気変動に対応すればいいという
安易な考え方に終始していると、モノづくりの品質は知らず知らずの
うちに劣化していき、とうとうできなくなります。
アメリカをご覧いただければ、モノづくり衰退の姿はお分かりだと思います。
今回の資材、原料の高騰により、メーカーは希望小売価格は上げましたが
規模が大きくなればなるほど、組織維持のために最低限の利益を確保する
ための売上が必要になってきます。
このターニングポイントが普通、だいたいピークの2ケ月後にやってきます。
ですから、9月1日にもう少しお待ちいただくと、値上げが一服し、
値下げに転じますよ!と暗にご案内させていただいたつもりです(ペコリ)
一方で素材や原料メーカーは本当に強気です(困)
今は強気ですが、しっぺ返しが来ることもあると思います、なにせ世の中は諸行無常。
難局には皆で耐え忍びあって、捲土重来を期す共存共栄が必要だと思うんですが…
景気低迷による売上減少、素材・原料のまだまだ続く価格高騰
多くの加工メーカーはまるで、サンドイッチのハム状態(笑)
まさしく、中身は苦渋の選択での値下げ対応なのです。
そんな状況を少しでも改善するためには、お客様のニーズを
上手に収集し、一定の利益を景気の変動に関係なく確保できる、
ユニークな一番商品(品質も世に出すのも一番)を開発することに尽きます。
言葉は簡単ですが、これがなかなか難しいので大変なのですが…(ペコリ)