2009年 02月 20日
熟成というおいしさ!
いわゆる鮮度神話みたいなものがある。
確かに採れたて、ピチピチが美味しい場合もある。
魚の刺身も絞めた直後の活けづくりは身がシコシコして美味しい。
ところがしばらくおいた方が刺身は美味しいということもよく言われる。
その理由は魚に含まれる「グルタミン酸」と「イノシン酸」
例えばハマチの場合、0℃に冷やして置いた場合、グルタミン酸は
絞めた直後もその後も変わらないのに対して、イノシン酸は
10時間後ぐらいまでは増加しつづける。
したがって旨味成分である「グルタミン酸」と「イノシン酸」の総量が
最大となる10時間ぐらい0℃の温度帯(冷蔵庫でいうチルドや氷温)の
状態で置いた方が美味しく食べられる。
かんきつ類も採れたては甘さより酸っぱさが勝っていて食べられない。
収穫して少し時間を経過し、酸が減少して酸度と糖度のバランスが
とれた状態にならないと美味しくならない。
洋なしのラフランスも収穫してから追熟という熟成期間を経ないと食べ頃にはならない。
みかんなどのフルーツ缶詰やジャムといった加工食品も出来立てより
2~3ヶ月経過した方が味が馴染んできて美味しいバランスになる。
製造日付が新しいほど美味しくて安心!これは全ての食材や食品には当てはまらない。
今ほど便利で情報がない時代の方が、人々は美味しい時期の基準をご存知であった。
賞味期限が過ぎたからと言ってすぐに廃棄せず、自分の責任で判断して食べていた。
本当に無駄なモノを製造して、廃棄するという行為と常に品切れを起こさないという
相反する問題を一見解決しているかのような便利なコンビニシステム!
コンビニエンスストアというビジネスモデルも弊害が表面化し始めている!
便利のウラには犠牲がある!エコや食糧の大切さを考えると品切れを甘受したり、
賞味期限に頼り過ぎない判断ができる、これが本当の意味での食育の一面ではないだろうか(ペコリ)
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